物を噛むと痛む?咬合性外傷?①│国分寺市の歯医者「こばやし歯科医院」

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物を噛むと痛む?咬合性外傷?①

1.咬合性外傷とは?

咬合性外傷は、外傷性咬合 (過度な咬合力や側方力などの異常な力) によって引き起こされる深部歯周組織、すなわちセメント質、歯根膜ならびに歯槽骨の傷害であり、一次性と二次性に分類されます。
病理組織所見では歯根膜の圧迫部の変性壊死や歯槽骨の吸収などであり、主要な所見としては、歯の動揺とエックス線画像における歯根膜腔の拡大および垂直性 (楔状)の骨吸収像です。
歯周炎存在下では歯周組織の破壊を増加させる因子となります。

① 一次性咬合性外傷
一次性咬合性外傷とは、歯に過度な咬合力が加わることによって歯周組織に外傷が生じたものをいいます

②二次性咬合性外傷
二次性咬合性外傷とは、歯周炎の進行によって支持歯槽骨が減少して咬合負担能力が低下した歯の歯周組織に生じる外傷であり、生理的な咬合力によっても引き起こされます

2.咬合性外傷とはに対する処置
咬合性外傷では病理組織学的変化として、歯根膜の圧迫部での変性壊死や歯槽骨の吸収を伴う。歯周治療にあたっては、まず咬合性外傷の有無を的確に診断して咬合性外傷に対する処置の必要性を見極めます。 咬合性外傷に対する治療は、垂直的および水平的な外傷性咬合を除去し、安定した咬合を確立させます。これにより、咬合性外傷によって増悪した
歯周組織の破壊を軽減するとともに、歯周炎により低下した歯周組織の機能を回復することを目的とします。「歯の動揺」と「歯根膜腔の拡大」 が重要です。

3.咬合性外傷の臨床およびエックス線画像による所見 

臨床所見としては、以下のうち1つまたは複数が含まれます
1) 歯の動揺の増加
2) 早期接触
3) 著しい咬耗
4) 深い歯周ポケットの形成
5) 歯の病的移動
6)アプフラクション (くさび状欠損)
7) 歯の破折

エックス線画像による所見としては,以下のうち1つまたは複数が含まれます
1) 歯根膜腔の拡大
2) 歯槽硬線の変化 (消失, 肥厚)
3) 骨の喪失 (根分岐部, 垂直性, 全周性)
4) 歯根吸収
5) セメント質の肥厚

4.咬合性外傷と歯周炎の進行との関係について

外傷性咬合は歯周炎の初発因子ではないが, 歯周炎を進行させる重要な修飾因子です。咬合性外傷に対する治療は、外傷性咬合を除去し、安定した咬合を確立させ、咬合性外傷によって増悪した歯周組織の破壊を軽減することを目的とします。
咬合調整や固定は まず細菌感染に対する処置を行ったうえで、明らかに咬合性外傷の症状や徴候が認められた場合に行うことを原則とします。具体的には以下のとおりです。
① 細菌感染に対する歯周基本治療を行います。なお、機能障害がある場合は、咬合調整を優先させることがあります。
② 細菌感染に対する歯周基本治療を行うことで、炎症が消退し一部の歯では動揺が減少しますが、一部の歯では相変わらず動揺が存在するか、または動揺が増加する場合に、咬合調整か固定を行います。
③ 動揺が改善しない歯は、咬合調整や固定を行います。
④動揺が増加している歯は、咬合調整や固定を行います。しかしながら、重度の歯周炎患者においては1歯から歯に限局した咬合調整、歯冠形態修正、暫間固定などで治療効果が認められない場合、広範囲の歯周治療用装置による暫間固定や永久固定などを考慮した治療計画の立案が必要となります。

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