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親知らずを抜くと小顔になる?

親知らずを抜くと小顔になる?
「親知らずを抜くと小顔になる」と耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。美容目的で親知らずの抜歯を検討する人もいますが、実際には親知らずを抜いたからといって、誰もが目に見えて小顔になるわけではありません。
結論からいうと、親知らずの抜歯だけで顔の骨格が変わることはなく、小顔効果は基本的に期待できません。
しかし、一部のケースでは顔がすっきり見えることがあり、「小顔になった」と感じる場合もあります。
ここでは、親知らずの抜歯と顔の大きさの関係について詳しく解説します。
親知らずとは
親知らずは、正式には「第三大臼歯」と呼ばれる一番奥に生える永久歯です。一般的には17~25歳頃に生えてきますが、現代人は顎が小さくなっているため、十分なスペースがなく、斜めや横向きに生えたり、歯ぐきや骨の中に埋まったままになったりするケースが少なくありません。
親知らずは食べ物を噛む役割が小さい一方で、歯ぐきの腫れや虫歯、歯周病の原因になることがあり、必要に応じて抜歯が行われます。
なぜ「小顔になる」といわれるのか
親知らずを抜くことで小顔になるといわれる理由には、いくつかの要因があります。
① 腫れが改善して顔がすっきり見える
親知らずの周囲に炎症を繰り返している場合、歯ぐきや頬が慢性的に腫れていることがあります。
炎症が改善すると腫れが引き、フェイスラインがすっきりするため、「顔が小さくなった」と感じることがあります。
これは骨格が変わったわけではなく、炎症による腫れが改善した結果です。
② 咬筋の緊張が変化することがある
食いしばりや歯ぎしりが強い方では、噛む筋肉(咬筋)が発達し、エラが張って見えることがあります。
親知らずの抜歯によって噛み合わせや噛み方が多少変化し、咬筋の緊張が和らぐケースもありますが、この変化は非常に限定的です。
咬筋の大きさは日常の噛み癖や筋肉の使い方の影響が大きいため、親知らずを抜くだけでエラが小さくなることはほとんどありません。
③ むくみが改善する
親知らずが慢性的に炎症を起こしていると、周囲の組織に軽いむくみが生じることがあります。
抜歯後に炎症が治まることで、顔全体がすっきりした印象になる場合があります。
骨格は変わらない
親知らずを抜いても、顎の骨が小さくなることはありません。
歯を抜くと、その部分の骨は時間をかけて少しずつ吸収されますが、その変化は歯を支えていた歯槽骨という限られた部分だけです。
顔全体の輪郭を決める下顎骨や頬骨が小さくなるわけではないため、劇的な小顔効果は期待できません。
美容整形のように骨格そのものを変える治療とは全く異なります。
小顔になったと感じる人がいる理由
SNSなどでは「親知らずを抜いて小顔になった」という体験談を見かけることがあります。
その理由として考えられるのは、
- 抜歯前の慢性的な腫れが改善した
- ダイエットと同時期だった
- むくみが減った
- 髪型やメイクが変わった
- 写真を撮る角度や表情が違った
など、複数の要素が重なっているケースが少なくありません。
また、人は少しの変化でも「顔が小さくなった」と感じやすい傾向があります。
抜歯直後はむしろ顔が大きく見える
親知らずの抜歯後は、特に下の親知らずでは頬が大きく腫れることがあります。
これは手術による正常な炎症反応であり、多くは2~3日後にピークを迎え、その後徐々に改善していきます。
腫れが落ち着くまでには1~2週間程度かかることもあり、完全に違和感がなくなるまでには1か月ほどかかる場合もあります。
抜歯直後は「顔が大きくなった」と感じる方もいますが、一時的なものなので心配はいりません。
親知らずを抜く本当のメリット
親知らずの抜歯は、小顔になることではなく、口腔内の健康を守ることが主な目的です。
主なメリットとして、
- 親知らず周囲の炎症を予防できる
- 手前の歯の虫歯や歯周病を防げる
- 口臭の改善につながる場合がある
- 食べ物が詰まりにくくなる
- 将来的なトラブルを減らせる
- 矯正治療を行いやすくなる場合がある
などがあります。
健康上のメリットは非常に大きく、症状がある親知らずでは抜歯が推奨されることが少なくありません。
抜歯を検討した方がよいケース
以下のような場合は、歯科医院で抜歯について相談することをおすすめします。
- 親知らずが何度も腫れる
- 横向きに埋まっている
- 手前の歯が虫歯になりかけている
- 歯磨きが十分にできない
- 歯周病が進行している
- 痛みや違和感を繰り返している
一方で、完全に正常に生え、清掃状態も良好で問題なく機能している親知らずは、必ずしも抜く必要はありません。
歯科医師がレントゲンやCTなどで位置や神経との距離を確認し、安全性や将来的なリスクを考慮したうえで判断します。
まとめ
親知らずを抜くことで顔の骨格が変わることはなく、医学的には「小顔になる治療」とはいえません。炎症やむくみが改善した結果としてフェイスラインがすっきり見えることはありますが、その変化には個人差があり、誰にでも起こるものではありません。
親知らずの抜歯は美容目的ではなく、虫歯や歯周病、繰り返す腫れ、周囲の歯への悪影響などを予防・改善するための治療です。親知らずの状態は一人ひとり異なるため、痛みや腫れがある場合や、将来的なトラブルが心配な場合は、歯科医院でレントゲンやCTによる精密な診断を受け、自分にとって抜歯が必要かどうかを相談することが大切です。健康な口腔環境を維持することが、結果として自然で美しい口元やフェイスラインにつながるといえるでしょう。
監修者情報

こばやし歯科医院
〒185-0012
東京都国分寺市本町2-9-21
Tel:042-400-2004
院長 小林 達也
| 経歴 | 日本歯科大学新潟生命歯学部 卒業 日本歯科大学新潟生命歯学部 臨床研修 医療法人社団幸誠会たぼ歯科医院 勤務 国家公務員共済組合連合会立川病院 歯科口腔外科 非常勤勤務 こばやし歯科医院 開院 |
|---|---|
| 資格 | 日本歯周病学会 専門医 臨床研修指導医 |